春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎわ 少し明かりて、 紫だちたる雲の細くたなびきたる 夏は・・・ 秋は・・・ 冬は・・・
紫式部の枕草子の冒頭の一節です愈々春めいてまいりました。
とほく 富士をおいて 桜まんかい
昭和11年4月初旬伊豆の伊東温泉に投宿していた頃の自由律俳人種田山頭火の 俳句です。
山頭火の研究者で奈良の山奥で庵を結ぶ私の知人、戸田勝画伯は山頭火の辿った道を何度も見てきたと述懐しておられます。 茅ヶ崎から鎌倉辺りを行乞中の山頭火がうっすらと雲のたなびく霊峰富士を遠景にした満開の大島桜を心地よい気分で眺めている姿が目に浮かびます。
私は過去に国内海外問わず色々な場所を旅しましたが、必ず前もって読む本が あります。 それは私の敬愛する司馬遼太郎先生の「街道を行く」と言う43作の紀行文です。旅する前に司馬さんの行かれた場所かどうかを調べ同じ場所があれば、これを読んでおくと時代は変われども司馬さんの足跡を辿る事が出来て旅そのものに深みと楽しみが増えるのです。 しかし司馬さんの行かれた旅先で私が一度も行っていないのがモンゴルです。 その「モンゴル紀行」には壮大な絵巻に似た抒情詩の中にツエベクマさんと言う女性の名前が何度も出てきます。 通訳として司馬さんのモンゴル旅に同行していた彼女は人種を超えて司馬さんの人柄に惚れたお一人ですが、私も司馬さんに惚れた一人として一度はモンゴルに行ってみたいとの思いもあります。 しかし今となってはこの夢は叶いそうに有りませんが・・・
去る3月25日は弊社の創立記念日でした。 海外の友人知人、現役社員、すでに退職した社員から届いたお祝いメッセージは大変うれしいものでした。
さて、来月は長姉が98歳の誕生日を迎えます。100歳まで生きると頑張っており、先日久しぶりに会いましたが元気な口とは裏腹に体力の衰えは否めません。佐野家の超新記録100歳まであと少し 気楽に行こうよ、お姉~ちゃん!
最後に、私事で恐縮ですが昨年4月から1年がかりのインプラント手術が完了しました。 お陰様で何でも美味しく頂ける様になり心身ともに健康そのものの日々を感謝の気持ちで過ごさせて頂いております。 現役税理士を90歳まで続けた、武子姉~ちゃんに負けず一般社団法人日本工作機械工業会の理事職は老害を慎みながら任期いっぱい続けて参りたいと思っております。
今月お薦めの古諺(自戒の念を込めて) 「非人不伝」
2024年4月吉日 創業者 佐野 泰治 文責
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